小さな商店街も駐車スペースがあれば料金徴収

最近上海の大型スーパーマーケットやショッピングセンターに車に乗って買い物に行くと非常に不愉快な気分にさせられることが一つあります。
今やどこに買い物に行っても駐車料金を取られることです。
団地の近所の小さな商店街の駐車場ですら駐車料金を徴収され始めます。

こんな小さな商店が連らなったところまで駐車料金を徴収!

今や上海も立派な『車社会』です。
(お金持ちが増えているので『車社会』にはなりましたが、全員がお金持ちというわけではないので地下鉄や公共バスの利用者もたくさんいます)
人口密度が高く地価も高い街の中心部ならまだ話は理解出来ますが、郊外型ショッピングセンターでも駐車料金を取られます。
駐車開始30分から駐車料金の徴収(ちょうしゅう)が始まり、さらに30分単位で駐車料金が上がって行くんです。
つまり買い物をすればするほど、食事をする時間が長ければ長いほど駐車料金が高くなります。
『30分はタダにしてあげていますよ』と彼らは言うかもしれませんが、30分なんていう時間は銀行に行ってATMでお金を出金する程度の時間であり、明らかに買い物が出来る時間ではありません。
中国では野菜・果物・肉・魚類はほぼ全て計り売りなので一つ一つ重量を計測し、そのアイテムのボタンを押して出て来た価格ラベルを袋に貼り付けるシステムです(デパ地下の計り売りと同じ)。
ですから5アイテムも買えばそれだけで10分は掛かりますし、お金を払うレジもレジで買う人とレジを打つ人の数のバランスが取れておらずいつも大行列。

買物客数と開いているレジ数のバランスがいつも悪いので精算にも時間が掛かります(カルフール高清路店で撮影)

イライラさせられた上に駐車料金は市内中心部のお店だったら2時間で340~680円、郊外店なら2時間で100~140円くらいです。
金額的には別にめくじらを立てる金額ではないのですが、日本だったら『2,000円購入すれば2時間は無料』或いはスーパーマーケットで駐車料金を取るはずがないという考えがこびりついている日本人から見ればこのスーパーマーケット内でのイライラも含めてどうも納得が行かないんです。
大型スーパーマーケットが駐車料金を徴収するようになったのはここ2年くらいでしょうか。
原因はこういうことです。
夜に帰宅したら自分のマンションの駐車場がいっぱいで停められず、やむなく外の公道に停めておいたが、そのうち警察が駐車違反の切符を貼るようになった話は前に書きましたね。

向かって右側に駐車している車は人が歩くための歩道に乗り上げて駐車しています。万一火事が起きたら消防車も通れないですよね!

 

 

この駐車場難民が最後に頼ったのが最寄りの大型スーパーマーケットやショッピングセンターの駐車場だったんです。
数台ならまだしも、深夜のマイカー駐車場にする人がどんどん増えて行くわけです。
これにはさすがの大型スーパーマーケット側も激怒するわけです。
従来は駐車場の管理なんて誰もしていませんでした。
ところが土曜日の朝にお客が駐車しようとすると既に数百台もの近所のマイカーが駐車していたらお客も怒りますよね。
当然時間計算型の駐車料金徴収機(車が進入する都度ナンバープレートを記憶し、出て行く際に瞬時に駐車料金を計算できる最新のパーキングシステム。但し駐車料金は人に払います)を設置します。
このハイテク装置が一旦設置されると今度は昼間の買い物客も適用対象となります。
深夜のマイカー駐車場として利用するとんでもない人対策に使うことには反対しませんが、買い物客も対象とすることにどうも納得がいかないわけです。
さらに中国のスーパーマーケットは価格が全然安くないんです。
名前はスーパーマーケットなのですが、運営方法が日本の百貨店と同じ、いやそれ以上なんです。納入業者は各販売アイテム一品毎の入場料(お店に置かしてもらう権利金を一アイテム毎に払わされます。三つの味のガムなら三アイテムの権利金を取られます。権利金は返してもらえませんよ)や通常の広告費用を払わされたりするだけでなく、キャンペーン費用、棚代、電気代等何から何までお金を徴収されますし、商品代の支払いも早くて三か月後といったように遅いようなのでどうしてもスーパーマーケットへの販売価格を高くせざるをえなくなるそうです。
これではスマホで注文する方が家までデリバリーしてくれますし、価格も安いのでみなさんだんだんスーパーマーケットに行く足が遠のいていきます。
もう一つの問題点は野菜と果物の鮮度。
中国では昔ながらの『生鮮食料品市場』がまだ残っています。

食料品市場は鮮度・安さとも最高!

この市場の野菜や果物の鮮度と価格の安さはスーパーマーケットと比べようもありません。
ただこの庶民の味方である市場も『地上げ』の影響でだいぶ数が少なくなって来ました。
結果的には中国のスーパーマーケットに買い物に行くのはスマホを使えないお年寄りだけになりますね。

はみだしと~く

中国のスマホで注文した商品のデリバリー料金の安さについても説明しましょう。
日本も昨今『Amazon』で注文した商品の配達費が安過ぎて、宅配会社が配送業務を辞退したり、価格を値上げしたりという問題が起きましたね。
従来『ヤマト運輸』が『Amazon』から請け負っていた金額が平均280円で、それを400円以上に値上げするという話であったと思います。
では中国にもヤマト運輸のような宅配会社が現在たくさんあるのですが、その宅配会社の運賃はだいたいいくらくらいだと思いますか?
当然商品の発送元が市内の配送センターから発送するという前提でなおかつ配達する地域や配達量・重量などによっても変動はするようですが、おおむね1個50円から高くても170円くらいのようです。
そして配達員さんがもらえるお給料は1個17円から高くとも30円くらいのようです。
なぜこんなに安いのか不思議ですよね?
それは配達に使われる運搬道具が違うからです。
大都会東京中心部のトラック駐車そのものも許されないような場所は小さな営業所から自転車で配送されていますが、通常日本はトラックを使って最終配達場所まで配達しますよね。
トラックはディーゼルという燃料を常に使いながら動いてますので確実にコストが高いわけです。
ところが中国の場合は『改造型電動バイク』で配達します。

幌まで付ければ暑くても雨が降っても大丈夫!

なぜわざわざ『改造型』と書いたかというと、本来なら電動バイクは時速20キロに制限されて販売されていなくてはいけないのですが、こんな自転車並みの速さで満足する中国人など一人もいません。
全て時速50キロ以上までのスピードが出るように改造されます。
本来なら改造行為は違法行為なのですが、あまりに改造バイクに乗っている人が多過ぎるせいなのか警察も見て見ぬふりです。
『電動』ですから集配所で充電し、充電量が切れそうになったらまた戻ってきて充電することを繰り返しをします。

ただこれでは距離が長くなると対応できなくなってしまいますので、小さな集配所をどんどん作り、そこに数名のアルバイト配達員と電動バイクを配置するというパターンで展開していくわけです。
特に上海の場合は外環状線道路(市の中心部を中心に半径15キロメートルの円周状の高速道路とお考え下さい)以内の地域には夜8時から朝7時までしか一般貨物運送トラックは進入出来ません。
つまり夜の間に点在する各集配所までトラックで送り届けるという超効率的な方法しか採りようがないわけです。
集配所所属のアルバイト配達員の給料は時給計算ではありません。
配達荷物1個いくらで計算されます。
ですから配達員はとにかく1個でも多く配達しようと必死になるわけです。

宅急便配達員。これだけの品物を運んでいる配達員の写真が撮影出来なかったのでネット(中新網)から拝借しました

では日本でも問題になった『再配送』問題はどうやって解決しているのでしょう。
そこそこの規模の団地になれば、団地の一番便利な場所に管理会社のオフィスがあります。
そこのオフィスには24時間人がいますのでそこに預けるパターンもありますし、その管理事務所内に『宅配ボックス』が置かれている場合もあります。

今や宅配天国の中国になくてはならない宅配商品一時保管箱

もっと大きな規模の団地になれば団地の中に宅急便会社の小さな営業所があり、そこが有料で預かってくれます。
有料といっても徴収されるのは30~40円くらいです。
(宅急便会社の営業所は宅配の配達員から徴収する場合もあります)
こういった方法で再配送問題を解決しています。
このように物流費がアルバイトさんの苦労に支えられる形で安くなっているので中国のスマホでの物品購入は安く抑えられているわけです。
でもこの方法は人がたくさんいて、なおかつ人件費を極力抑える方法で成り立っているわけですから、今後十年以上ずっと存在しうるとは誰も保証出来ない方法であることも確かです。

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