双11(旧独身の日)の裏側に見たアリババの商業戦略

久しぶりに上海に行って来ました。
今回はたまたまハロウィン(中国語で万聖節=WangShenJie)の季節であったことと今や中国名物ともなった11月11日の光棍節=GuangGunJie(日本語には『独身の日』と訳されていることが多いです)の広告が非常に目立ちましたのでご報告いたします。

中国でも確実に浸透するハロウィン

まずは10月31日のハローウィンです。
日本でも最近は渋谷での仮装した若者の暴徒化でかなり話題になることが増えましたが、つい最近までは『アメリカの子供のためのお祭り』ぐらいしか意識がなかったですよね?
最近は上海でもかなり広告やイベントが増えて来ました。

子どもに買い物をさせる日になるのか?若者に仮装をさせる日になるのか?

中国人の若者は目立つことが好きなことと日本のコスプレの影響もありここ数年仮装をするということに慣れて来ているように思えます。

外国人と仮装パーティーに参加する中国人

また下の写真にもあるように小さな子供を対象としたイベントが増えて来るといずれ日本以上の大きなイベントになりうるのかなと感じたました。

 

こどもにカボチャのおもちゃを配るショッピンッグセンター

ただ日本では多少の人数で仮装して歩いていても警察も何も言いませんが、最近の中国はそれでなくても監視社会の傾向が強くなって来ていますので、十数人で酒に酔って仮装をして歩いていると最悪の場合警察に捕まる可能性もある国になって来ています。

果たしてこどもに物を買ってあげる日になるのか、それとも日本のように若者の仮装を楽しむ日となるのか。
今後5年くらいでどうのように変化して行くのかなぁと若干気になったことを書いておこうと思いました。

双11(旧名独身の日)はやはりアリババのための日だった

次に10月末から街中にいろいろな広告が出始めた光棍節=GuangGunJieです。
このお祭りは元々アリババが自社の仮想モールに出店しているお店の売上を増やす目的で始めた純粋に商業的なお祭りなんです。

地下鉄の駅には光棍節のポスターがいっぱい

11月11日は全て『1』が並ぶ日ですよね。
『1』は単独=独身を意味しますので、独身の若者の購買欲をそそるのを目的に、出店しているお店に特別割引をするように呼び掛けて若者の購入意欲に火をつけ、いつの間にか世界的にも有名になってしまった日なんです。
2017年11月11日の1日のアリババのモール内を利用して商品を購入した総額は1682億元(日本円で2兆8594億円)。
たった1日で高島屋の1年の売上高7,650億円(2018年2月)より多く売り上げてしまうのですから、どれだけ中国の若者がこの日に目標を定めてネットで買い物をしているかお分かり頂けると思います。
まして私がよくネットで買い物をしていた別の仮想モールを展開する京東=JingDong.comや航空会社である南方航空ですら11月11日に向けたセールスを展開しているくらいです。

ライバル会社の京東も負けじとイベント展開

もはやこの時期にイベントを行なわないと顧客が逃げるという状況なのかなと思わされるくらいです。
私も所属している上海和僑会の会員の一人も『子供服をこの日の為に売るんだ!』と広告作成をしていたのを知っていたので、今年の状況を聞いてみました。
現実はこんな状況のようです。
アリババはこの特別な商業イベントを立ち上げた『言い出しっぺ』なのですから、やはり集客力はダントツなのでしょう。
このダントツの集客力をバックに自社の宣伝をどれだけより目立つ位置においてもらうのかということがこの光棍节=GuangGunJieでの成功の第一歩のようです。
それにはこの期間中のみでなく、年間を通じて如何にアリババにどれだけ広告費用を払うか=どれだけアリババに忠誠心があるかという競争に入っているようです。
最低でも毎月50~70万円くらいの広告費を払い続け、この光棍節=GuangGunJieセールス期間中にはより高い広告料を払った会社により目立つモール内での立地を与えるように仕向けているようです。
つまりこの広告料金額以上の利益をコンスタントに稼ぎ出せる体力と販売力がないと中国企業や外国企業との競争に勝って行けないそうです。
確かに中国では広告によって商品を認識してもらい、さらに規模を大きくして行くという傾向がありますので『先に有名になったやつの勝ち』という考え方が市場を支配しているということを私も認識しました。
今まで華やかなアリババの売上だけに目が行ってましたが、その裏にはしたたかなアリババの市場操作があったことに気づかされました。
恐ろしや中国。

情報をくれた小林さんの会社のBEBEさんも頑張って下さいね!ささやかながら私も応援させて頂きます!

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事